■ VQ35エンジンの多様化































































































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図はセントラル20で撮影した
VQ35エンジンです。
分らない事は、大学の先生や開発者に聞いてみようシリーズ第二段と言う事で
VQエンジンの多様化 スポーツカー、セダン、ミニバン等幅広い
車種に搭載されているのですが、一つのエンジンでそこまで出力特性の
違うエンジンという物を開発できるのか?
以前からZ33をミニバンエンジンを積んだお気軽スポーツカーと揶揄する人
がたまにいますが、その辺の誤解について

フェアレディZ開発チーフエンジニア 水野和敏氏に聞いてみました。

「フェアレディZの開発のチーフエンジニア:水野和敏氏のコメント」

・国内GT選手権レース、北米インディIRLシリーズレース 等 レース規則で 量産
生産車のエンジンを使った メジャーなレースが多くあり多くのファンの方が性能
に酔いレースを楽しまれていますが 「量産生産車用のエンジンを使ったレースカー
は 偽りのレースカーなのでしょうか?」

・エンジンは大きく分けて 「出力し又変換する為のブロックやピストンに代表さ
れる 本体部分と、 出力特性の主要決定機構である 吸排気及びカムを含む制御系、
及び機能維持の為の補機」とに分けられると思います。

・このうち ブロック、ピストンなどの 本体系は 極論を言えば 「限られたスペ
ース、重量、コストの中で最高の効率を出す」ものでレース専用などの極論を除け
ば一般の量産生産車レベルであれば車種や目的に関係なく決められるものと思いま
す。
・補機は省略します。

・ここで大事なのは 出力特性を決定する 吸排気系と制御系の仕様です。吸排気
は車両のパッケージと連携しなければ レイアウト、スペース、ラム圧力等の仕様
が決められないし 又 出力特性も 「重い荷物を載せて走る 低速トルク型 にするか
軽い車両に高回転、高出力で気持ちの良い高性能型」にするかのように 決められませ
ん。

・先ほどの 出だしに書きましたレースカーの例と言い、大事なことは 「エンジ
ン型式呼称で 同じ と思うことでなく 車両パッケージと連携しどこまで仕様差
別化が目的に合わせて出来ているか」ということと思います。
ちなみに Z33の例でいうと 「吸気の吸い込み口は ラジコアの前にあり かつラ
ム圧採用しているし、排気も 等長干渉合流としていますし 排気についても合流部で
の脈動効果と非常に低い排気損失仕様のマフラー等の採用。又 カムシャフトも 電動
可変式にし又コレクター、ピストンも専用となっています。



日産 水野 和敏

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ラム圧とは?

ラム圧 についてですが 「エンジンの吸入空気効率を上げるため 車両の走行風
のエネルギー(走行時風圧)をエンジン吸入に活用する」ことです。
例えば F1などではドライバーヘルメットの後ろに 空気取り入れ口を設け 走行
風で加圧された風をエンジン吸入に使ってる例です。
Z33では バンパー下から入った走行風を グリル横のボックスで 静圧(ラム圧効
果)にかえ エンジン吸入口から吸い込ませています。

ラジコアとは?

ラジエターコアの事
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